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2019年 広島東洋カープ 攻撃陣

こんにちは。

今日は3年連続でセリーグ優勝を果たした広島東洋カープの攻撃陣について見ていきたいと思います。昨シーズンのカープは開幕以来、安定した強さを保ち続けました。

 

実際、月別では以下の通りで、負け越した月は9月のみでした。

 

3月 2勝0敗
4月 15勝10敗
5月 11勝9敗1分
6月 12勝11敗
7月 12勝5敗
8月 17勝9敗1分
9月 11勝13敗
10月 2勝2敗


6月の交流戦で大きく負け越すことなく、7月8月の勝負の夏場でしっかりと貯金を作って抜け出し、8月15日にはマジック32が点灯しています。1月以上かけてマジックを消し、9月26日にリーグ優勝を決めています。


カープのチーム打率は.262でリーグ3位ですが、得点721、盗塁95、四球599はリーグトップで、出塁率も.349でトップです。打つだけでなく、四球を多く選んで出塁し、得点を上手く増やすことができていると言えそうです。

チームとして成熟した感のあるカープですが、その野手陣を見ていきたいと思います。

打撃陣(選手名、打率、本塁打、打点の順)
 鈴木誠也 .320 30本 94打点
 松山竜平 .302 12本 74打点
 野間峻祥 .286 5本 46打点
 田中広輔 .262 10本 60打点
 菊池涼介 .233 13本 60打点
 
上記5選手に丸選手(読売へ移籍)を含めた6選手が規定打席到達です。

やはり2年連続MVPで.306、39本、97打点の丸選手が抜けた穴は大きいですが、これを人的補償で移籍した長野選手を含めて、どう埋めていくのかとても興味が沸くところです。

あともう少しで規定打席到達、という選手は會澤翼選手の377打席、西川龍馬選手の361打席、バティスタ選手の302打席でした。

このあたりの選手までがレギュラー(もしくは準レギュラー)といえるでしょう。

ある程度、選手も決まってきていますが、外国人選手に頼らずに強さを保っているところが凄いところで、日本人選手のドラフト戦略や育成がしっかりとしていることを物語っています。

それではポジション別に見てきます。

キャッチャー
 會澤翼 106試合 .305 13本 42打点
 石原慶幸 58試合 .177 1本 7打点


捕手としては屈指の強打者である會澤選手がレギュラーに定着していますが、経験豊かな石原選手もサブとして控えています。2年連続のベストナイン受賞の會澤選手が今年も活躍してくれるでしょう。


ファースト
 松山竜平 124試合 .302 12本 74打点
 バティスタ 99試合 .242 25本 55打点
 堂林翔太 63試合 .216 0本 5打点
 

バティスタ選手の本塁打も魅力ですが、打率が低いところが気になります。一方で松山選手は打率も.300を超え、さらに得点圏打率は.323でチーム1位でした。安定感と勝負強さで松山選手に軍配が上がりますが、バティスタ選手の魅力もうまく使っていきたいところです。また、今年はエルドレッド選手が退団しましたので、昨年ウエスタンリーグで3冠王を獲得したメヒア選手にも出場の可能性が増えるかもしれません。

 
セカンド
 菊池涼介 139試合 .233 13本 60打点
 

セカンドでは6年連続してゴールデングラブ賞を受賞している菊池選手がレギュラーとして活躍してくれると思います。しかしながら、去年の打率の低さには少し気になります。メジャーリーグ挑戦についても示唆していますが、打撃でも今一度結果を残しておきたいところでしょう。

 

 

サード
 西川龍馬 107試合 .309 6本 46打点
 安部友裕 72試合 .236 4本 24打点

 

シーズン通しての打率は西川選手に分がありましたが、まだまだ競争状態といえるサードです。日本シリーズでは安部選手が松田選手が全試合出場を記録しています。西川選手は守備面での安定感が増すと武器である打撃を活かす機会も増えていきそうです。

 

ショート
 田中広輔 143試合 .262 10本 60打点
 ※小園海斗 新入団
  

カープのショートは田中選手がレギュラーです。特別に打率が高いわけではありませんが、安定した守備力もあり、ショートとしても全試合出場となっています。試合数としても3年連続して全試合出場を果たしており、シーズン通して活躍するための体力などについても申し分ないといえるでしょう。

春のキャンプでは、報徳学園高からドラフト1位で入団した小園選手が高卒新人とは思えない動きで話題になっていました。球団の方針によりますが、1軍で試合に出るチャンスがなかなかもらえないようであれば、試合に沢山出ることが出来る2軍での育成となるかもしれません。

 

 
外野手陣
 鈴木誠也 124試合 .320 30本 94打点
 野間峻祥 126試合 .286 5本 46打点
 下水流昂 67試合 .263 4本 12打点
 ※長野久義 読売より移籍
 

外野手としては鈴木選手、野間選手に加え、長野選手が中心になりそうです。また、下水流選手やバティスタ選手、松山選手も外野としての起用はありますので、状態によっても起用が変わってくると考えられます。昨年ファームで多く試合に起用された髙橋大樹選手も一軍での起用があるかもしれません。

いずれにしても丸選手が抜けたところに誰が入ってくるのか、センタ―の守備と併せて3番打者の行方についても注目です。


所感
丸選手の抜けた穴は大きいことに違いはありませんが、打線の上でもどうやって埋めていくのか注目です。野間選手や西川選手、メヒア選手などがブレイクしてくれるとチームとしては大きく助かるのではないかと思います。

基本的には高校生から鈴木誠也選手や丸選手のように育て上げた球団の手腕をもって、選手育成を着々と進めていくことでしょう。昨シーズン、ファームで試合に出続けた桒原樹選手、庄司隼人選手、髙橋大樹選手などの若手がどれだけ1軍で結果を残すようになるのか、新たな選手の活躍が楽しみな球団です。